ザ・フィッシングで放送 岐阜県長良川の豊かな自然と天然鮎の遡上を追う

岐阜県長良川。
岐阜城と並び、岐阜のシンボル的存在で「名水100選」、そして河川で唯一の「日本の水浴場88選」にも選ばれ水資源の豊富さを誇る河川です。
白山国立公園 大日ヶ岳を水源とし、全長160キロあまり、木曽川、揖斐川と共に木曽三川と呼ばれています。
そんな美しい自然の残る長良川が、釣り番組の「ザ・フィッシング」で取り上げられていました。
釣り番組では最近あまり見かけなくなった、純粋に日本の自然を追いかけるドキュメンタリーの内容でしたので、私は深く感銘を受けました。
長良川で取れる極上の鮎は郡上鮎と言われ、かつて徳川家康に献上された品だそうです。
番組では、鮎達のたくましい生命の営みを、やがて海へと流れていく木曽川の春夏秋冬に合わせて追いました。
表紙出典:http://www.supertrout.com/point/nagara/shimowatari-2.htm
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鮎の一生を追う
10月下旬
長良川にある6つの漁協では、協力して落ち鮎を捕獲し、シュロの葉に受精卵を付け河口に特別な水路を設け、鮎の赤ちゃんが海に下る手助けをしていました。
地道な孵化支援活動の効果もあり、近年どんどん鮎の遡上が増えているのだそうです。
生まれたばかりの赤ちゃん鮎は体長6ミリほど。
お腹にある栄養の詰まった卵黄は4日ほどしかもたないため、栄養が尽きる前に早く海にいかないといけないのだそうです。
生まれたばかりだというのに、自然界はとても厳しいですね。
秋から冬の川は冷たく、栄養が少ないので彼らは温かくて栄養豊富な海を目指します。
この頃の赤ちゃんは動物プランクトンを栄養源にします。
だから期間限定で小さな鋭い歯が生えているのが特徴です。
鮎に鋭い歯とは驚きですね。
もっとも、この歯はいづれ川を遡上している内に抜けていくそうです。
1月
川には鮎の姿はありません。
冷たい雪解け水で川の水は美しく透き通っていました。
4月
海から続々と鮎が遡上してきます。
鮎は必ずしも生まれた川に戻る訳ではありません。
鮭のような習性は無いんですね。
それでも、ここ長良川に多くの鮎が集まるようです。
長良川に多くの鮎が集まる理由は、それだけ鮎達にとって産卵に適した住み良い環境ということなのでしょう。
もう少したった頃、鮎釣りも解禁され、長良川は最盛期を迎えます。
鮎の一生は、今後も様々な自然のサイクルと共に繰り返されていきます。
5月
長良川漁協による源流の森育成事業が行われていました。
この活動は、百年後の長良川を保持するために必要不可欠な、山の保水力を高めるための植林をしています。
漁協関係者、市の職員、それに多くのボランティアも参加し、釣り人も多くいました。
関心したのは、釣り人たちの志の高さです。
「釣りする者にとって、山は基本だ。山が綺麗で豊かなら川も海も豊かになる。だから毎年植林に参加するんだ」
私はとても素晴らしい釣り人だと思いました。
こんな素敵な人がいっぱいいたら、日本の自然はどれだけ回復することでしょう。
メディアとしての影響が大きいテレビ番組で、これからも日本の未来のためにこうした釣り人モラルに関する魂に響くことを放映して頂きたいと思いました。
ここでブナなけやきなどの広葉樹を1500本ほど山に植えます。
広葉樹が多い山は水をよく蓄え、濾過し、川の水が良く透き通るのだそうです。
海までつながる川。
山の豊かさは全ての豊かさの始まりです。
今までも人と共に変化してきた長良川。
ここでは、戻ってきた鮎にまた出会うことができます。
長良川の回りで暮らす人々は皆川に関わった暮らし方をしているそうです。
大昔から育まれてきた豊かな営み。
鮎を取り巻くストーリーに私は目頭が熱くなりました。
ダイワさん、とても良いリバーストーリーをありがとうございました。
心が豊かに、そして綺麗になりました。
番組の使命である商品の宣伝も、冒頭に少しだけ商品名がそっと表示されていたのみで、あとは純粋な自然の営みを追いかける内容でした。
とても好印象でした。
これからもこうした日本人の心に元々備わっている美しく繊細な感性・DNAを、私たちに魅せて再確認させてください。
よろしくお願いいたします。
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