レンギョ大量死 千葉県香取市で5千匹が酸欠した原因と生態について

千葉県の香取市で大型外来種のレンギョがなんと一気に5000匹も大量死するという出来事が起きました。

レンギョとはなにか?そしてなぜ大量死したのが原因を探ってみました。
表紙出典:http://zhongxue.k618.cn/kxsk/jctj/201210/W020121011599532094677.jpg

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大型外来種レンギョとは

レンギョは、中国原産のコイ科ハクレン属の魚の総称で、ハクレン、コクレン、アオウオ、ソウギョたちを「中国四大家魚」(よんだいかぎょ)と呼んでいます。

 

いずれも体長1メートルほどになり、最大はハクレン1.3m、コクレン1.6m、アオウオにいたってはなんと2m、100kg以上という記録があります。
※国内の最大は167cm。

ものすごく大きな淡水魚ですね。

 

日本では戦中に食料として350万匹ものレンギョが国内中に導入されたが、利根川水系以外あまり生息域を広げることも無く期待してたほどの効果をあげることが出来なかったそうです。

豊かな水産資源と広大な水域を持つ利根川水系のみが天然繁殖に成功したのでした。

 

戦後は大量の水草の除草目的で追加で大量に導入されましたが、かえって水生植物群落に清國なダメージを与え、さらに環境は悪化しました。

 

 

なんだか人間に振り回された挙句、ずっと迷惑魚扱いの不幸な魚たちですね。

 

 

しかし母国中国では四大家魚は重要な食資源ですから、このレンギョたちの微妙な食性の違いをうまく利用して、池に雑草を投げ入れるだけで、ほぼノータッチの生命サイクルを実現させ、エサ代を掛けずに養殖に成功ているようです。

 

現在の利根川水系に生息するレンギョの割合は

ハクレンおよそ8割、ソウギョおよそ2割で、アオウオとコクレンは幻の魚扱いです。

そのため、アオウオのみを追いかける釣り人サークルなどもあるようですね。

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千葉県レンギョ大量死の謎

千葉県の香取市与田浦川で、5000匹ものレンギョが大量に死ぬという現象が起きています。

水面には油が浮き大変な事態だそうです。

 

酸欠によるものということですが、なぜ急に酸欠になってしまったのか気になったので調べてみました。

 

このレンギョたちの大量死というものは今年に限ったものではなく、5年前にも似たような事例が黒部川でも起きました。

ある条件が重なると起きるようですね。

 

それは大雨による河川への稲わらの大量流入です。

 

恐らく稲わらによる、溶存酸素量の低下によるものだと思います。

 

中国でも畜産農家による排泄物大量破棄が原因で河川が富栄養化し、水中の酸素残存量が減ったことにより、大型の魚が次々と酸欠で死にました。

 

つまり今回のケースは海で言う赤潮のような現象が川で起こったためと考えるのが自然でしょう。

 

中国のような人的要素による環境破壊は論外ですが、この場合は自然の摂理、長い目で見れば生態系ピラミッドを適切に調整する機能が働いたのかもしれません。

 

自然のサイクルはいつも人間の想像を超えたところにありますね。

 

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