キムタクのように河口湖でバス釣りソフトクリームを食べて自然満喫?

過去何度も日本中でブームを巻き起こし大変な騒ぎになってはまた静かになる問題だらけの「バス釣り」今回はこの特殊な背景を持つブラックバスについての考察です。
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【バス釣りと聞いて嫌悪感を抱く人が多いという事実】
まずバス釣りについて、ここ日本で良いイメージを持つ人よりもどちらかといえばマイナスのイメージを持つ人が多いというデータがあります。
なぜか。
一言で言うと「利権」です。
かつて赤星鉄馬氏によって初めて国内の閉鎖的内水面である神奈川県芦ノ湖へアメリカから持ち込まれたブラックバス。
その後1970年代に第一次ルアーフィッシングブームが起こり一躍有名になりました。
アングラーや業界?による密放流により全国に運ばれたブラックバスはもともとの生命力と繁殖力で日本の生態系を脅かしていきました。(と、言われてますが、真相は水中のことなので定かでは無いです)
1985年、第二次ルアーフィッシングブームによりアメリカ式の本格プロトーナメントが開催され、賞金稼ぎまで現れ有名芸能人のキムタク(木村拓哉)や反町隆史、奥田民生といった影響力により老若男女、誰かれ構わずルアーロッドを握るという空前のブームが巻き起こりエサを使わない、荷物が少ない、スタイリッシュ、比較的安全と今までの釣りにはない要素を兼ね備えたバス釣りは他の釣りを凌駕し釣界の王座に踊り出たのです。
ここまでの勢いを支えたのは、バス釣りによって急激に潤ってしまった業界です。また各エリアの観光産業や交通、漁業、アウトドアメーカーまでもがこの経済効果に酔いしれ、賛美しました。
水中生物という人間のコントロール下に置けない彼らを解き放った結果日本の内水面は急速に変化していきました。生態系を重視する団体は拡大を止めないブラックバスを問題視し駆逐しようとさまざまなアクションを起こします。
水中で在来種と外来種が弱肉強食の戦いを繰り広げる中人間たちも利権を中心に争います。悲しいですね。
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【バス釣りにおける本当の犠牲者は誰か?】
つい数年前までは河口湖などは本当に賑やかで、みんな笑顔で活発でした。
それが今ではどうでしょう。閑散とした湖畔、アングラーはまばらで、なにか犯罪でもしているかのような雰囲気に包まれています。
私はバス養護派でも駆逐派でもありません。ただ、以前はバス釣りを楽しんでいた者の一人です。
生物多様性の理論を耳にし、初めてバスは危険な外来魚という認識を持った時(持たされた時?)友人たちと楽しんだかけがえの無い時間を全否定されているようで釣り業界や取り巻きの人間たちに怒りがつのる思いでした。
なにより生き物を弄んでお金を稼ぐ業界、お客さえ来れば何でも良いという内水面漁業者、様々な事情があったにせよこの釣りの世界に素晴らしい未来を感じて夢に向かってひたむきに努力した子どもたちに、一生消えない罪悪感と脱力感を植え付けてしまった大人たち。その罪の重さは計り知れないものです。
一度狂った生態系は今後数百年かけて、また自然数に戻るでしょう。そもそもどちらがあっているかなんて分かりようもありません。どちらの状態が良いかなんてのも結局人間側の都合であるわけで。
ただし、一時の人間のエゴで翻弄されてしまった魚たち。そして夢を奪われた子どもたちへのケアを考える大人たちが一体どれほどいるのでしょうか。
今はガランとしている湖に、かつて子供たちがアウトドアを満喫しブルーべリーソフトクリームを食べて笑顔で過ごした光の時間があったことを、我々大人たちはいつまでも忘れてはいけません。
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