土用の丑の日は本来うなぎが美味しくない日!旬から考察してみると

土用の丑の日。

年によって日にちにズレがあり、本来は年に四回あるようです。

一般的には夏の土用のことをさすようですね。

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【うなぎは本来夏は旬ではなく、売る側の都合でブームに】

うなぎの旬は「冬」です、

本来は秋から冬にかけて寒くなりかけの時期にうなぎに脂が乗り
おいしいのに比べて、夏は売れないものでした。

売れない夏を乗り切るために
学者の平賀源内が江戸時代に
うなぎ屋の相談を受け、「日本初」と言われている
キャッチコピーとして土用の丑の日を広めました。

日本初って凄いですね。

当時はコピーライターなんて職業は無かったと思いますが
その力の証明によって、各業界からの要望で新生コピーライターが誕生し
江戸の町は様々なキャッチコビーで溢れかえったことでしょう。
日本に生息しているうなぎは主にニホンウナギという品種で
その生態は長らく謎に包まれていました。

なぜかというと、うなぎたちの産卵場所が深い海底であり
なかなか彼らのデータを集めることが難しかったことが理由です。

昔は天然うなぎは産卵のために海に向かって川を下ってきた頃が
大きくなって一番美味しいという説がありましたが

最近の研究で冬に産卵するという説は誤りで、正しくは
6月及び7月の新月の日に一斉に産卵するとされます。

そうすると、冬はただ単に越冬のために脂を蓄えたうなぎが美味しい
というところに落ち着くのでしょうか。

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【うなぎは現在絶滅危惧種の指定を受けている貴重な存在】

庶民に身近な水産資源として親しまれてきたうなぎ。

2013年に環境省のレッドリストの絶滅危惧IB類へ仲間入り。
2014年に国際自然保護連合によって絶滅危惧種の指定を受け
ますます遠い存在になりかけています。

私が子供の頃、近所のペットショップでニホンウナギの稚魚入荷と
書かれていたのを見て、お小遣いを持って友達と買いに行ったりもしました。

そのときは残念ながら売り切れでしたが
つい十数年前まで豊富な資源であったことは確かです。

「猿候川に死す」という文庫本のなかに記述されていますが
昔はごく一般的な里川で穴釣りと呼ばれるうなぎとりが行われ、
プロとして生計を立てる人が多かったようです。

いれば簡単に釣れるうなぎですが、良い穴を知っているということが
穴釣り師にとっての財産であり、朝から晩まで潜っていられる子供たちにも
活躍の場がありました。

現在、全国的な川の護岸工事によって人々の水害は減りましたが
彼ら水生小動物のすみかは消失し、どんどん数を減らしています。

かつて川と人間は上手に共栄していました。

長い日本の歴史の中から、水辺に住む者として何か先人の知恵を
生かすことはできないものでしょうか?

最後に、うなぎは大変栄養価に優れる食物としても有名で
各種ビタミン、ミネラル、DHA等まさに夏を乗り切るのにうってつけです。

そうでないと、夏のうなぎは単なる一発屋で終わっていたはずで
今日まで長く愛される習慣とはならなかったのではないでしょうか。

これからも、夏の風物詩「うなぎの蒲焼」を頂きたいものですね。

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