ダイワとシマノのスピニングリール番手換算比較表!号とlbって?

現代の釣りの主流リールがスピニングリールと呼ばれるタイプのリールです。
スピニングリールは種類もサイズも沢山ある上各社それぞれの独自基準で製造しているのでややこしいですよね。私も釣りに入門したてのころは本当に混乱しました。
リールのサイズは数字で表すのが一般的です。ただその数字が釣具メーカー同士で統一されてないのが混乱の原因です。
以前は「なんで釣具業界でサイズの規格を統一してくれないんだ!」と怒ったりもしましたが、各社色々と事情があると思うのでまとめてみました。
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世界一優れた日本のリール
日本は世界一の工業立国です。特に金型加工技術など金属加工の分野ではズバ抜けていて、他の国の追随を許さないものがあります。工業製品であるリールも例に漏れず、日本メーカー製のリールは大変性能が高く、特にスピニングリールの分野において外国産リールを買う理由がありません。
軽さ、耐久性、部品の供給力、メンテナンス性、コスト、ノントラブル性能、飛距離、回転フィールと数え上げたらキリがありません。これは国産車が諸外国に比べて優れているのと同じ事です。もちろん釣りは趣味ですからオールドリールの魅力に惚れこむというのも一興ですが、釣り初心者は大人しく国産リールを買っておいたほうが無難でしょう。
昔はリールといえばシマノでしたが、最近ではダイワも独自機能を搭載してきてどちらも甲乙付けがたいといいますか、もはや好みの問題になりました。回転フィールなどに多少の差はありますが、一部の特殊な釣りを除いたほとんどの釣りにおいて、それらの影響は小さなものです。
リールのサイズの表し方
リールのサイズ(番手)は数字で表されますが、数字の小さいものが小さいサイズのリールという意味です。数字の基準に各社ズレがあるため初心者には少々ややこしいのですが、一度覚えるとずっと応用できますので頑張って覚えましょう。
例として、シマノの1000番リール(サイズの単位は番)はダイワの1500番と同じです。何が同じなのかというと糸巻き量です。タックルで最も大事な部分はフックとラインですからラインストック量がリール選びの基準になるのですね。
同じメーカーの同じ数字のリールであれば当然糸巻き量は同じです。ところが中にはシリーズによってボディーサイズが違うなんてこともあります。こればかりは良く確認する必要がありますね。例えばシマノの3000番とC3000番(コンパクトボディーという意味)といったところです。
号とポンド表記がある
ラインは号という単位で区別しますが号というのはラインの直径つまり太さ(正確には断面積比)です。ルアーフィッシングで用いられるリールのポンド(lb)という表記はラインの引っ張り強さを表しています。号とポンドは換算に若干のズレが生じますが概ね一つの判断基準とすることができます。
なぜ複数の基準があるのかというと、元々日本では釣り糸を太さで使い分けていたのに対し欧米では引張強さで使い分けていたという文化的背景の違いがあります。そのため舶来物であるルアーフィッシングなどはポンド表記が使われています。
最近のダイワリールを見てみると、エントリークラスリールでは号数表示なのに対しミドルクラスから上はポンド表記であることが多いです。これは釣り上級者ほどタックルバランスを考えるようになり、その際ラインの直径よりも引っ張りの数字のほうが重要となるからです。
ただ、編糸でない普通のナイロンやフロロカーボンの引っ張り強さは断面積に比例しますから、ここらへんは感覚でも良いと思います。
スタンダードリールの番手比較換算表
下の表を御覧ください。
ナイロンラインの太さ(号) | ラインの巻き量(m) | シマノ(番) | ダイワ(番) |
1.5 | 130 | 1000 | 1500 |
2 | 150 | 2000 | 2000 |
2.5 | 150 | 2500 | – |
3 | 150 | 3000 | 2500 |
4 | 150 | 4000 | 3000 |
5 | 150 | 5000 | 3500 |
6 | 150 | 6000 | 4000 |
※フロロカーボンラインは少し太いため、ナイロンラインの巻き量のおよそ8割ほどしか巻くことができません。例:ナイロン150m=フロロ120m
表を見ると1000番区切りのシマノの方が感覚的に分かりやすいですね。このようにスタンダードリールの区別はとてもシンプルでスッキリしています。
PEライン対応モデルについて
近年、今まで主流だったナイロンラインに代わりPEラインを使用するケースが目立ってきました。元々沖の餌釣りなどでは太めのPEラインが良く使われていたのですが、PEラインの高性能化によって細く張りのあるモデルが登場し扱いやすくなり、投げ釣りやルアーフィッシングなどにメインで使われるようになりました。
PEラインとナイロンラインでは太さに大きな差があるため、下巻きと呼ばれるスプールの底上げ用ラインを使う必要のない浅溝スプールタイプ(シャロースプール)のリールが最近のトレンドです。ルアーオンリーの予定であれば大変便利な商品です。
シャロースプールであるかどうかは品番で確認できます。シマノなら番手の後ろに「S」が付くもの。例えばC2000Sなどですね。ダイワでは2004や2506といった風に番手の一の位に0以外の数字が付きます。
号とポンドの換算はファジーな世界
同じ1号のラインといっても、種類によって引っ張り強さ(ポンド)は全く違います。ナイロンやフロロカーボンやPEライン、それに近年流行りのエステルなど今は沢山の種類がありますから、ラインを購入するときはポンド表記をよく確認する必要があります。PEラインの1号はおよそ10lbに換算することができます。PE1.5号なら15lbですね。
ではナイロンやフロロカーボンラインはどうでしょうか。一昔前までナイロンラインやフロロカーボンラインは1号がおよそ4ポンドに換算されていましたが、最近ではラインの性能が上がり、より強くより細くなったため2016年現在、各社1号=5ポンド~6ポンドに換算しているようです。
開きがある理由は各社号数は同じでも引っ張り強さが違うラインを採尺基準にしているためです。その上同じモデル内においてもライン号数によって換算に差があったりします。このバラツキが初心者のリール選びを非常にややこしくしている原因です。
因みに私はナイロンラインなどを買う時はずっと1号=4lbと換算してきました。例えばルアーフィッシング中、8ポンドPEラインのリーダーが吹っ飛んで、手持ちのリーダーに使えるラインが餌釣り用のフロロカーボン3号ハリスしか無かった場合、3号=4×3=12lbだから大丈夫!と頭のなかで計算して使ったりしていました。
ラインは日々進化していますから今後も変わっていくでしょうね。最近のラインはどの種類でも同じ太さで引っ張り強さがどんどん強くなっています。数年経ったら自分のリールの糸巻き量に対するライン直径の感覚を刷新しないとズレてしまいます(笑)。
PE対応リールの番手比較換算表
シマノとダイワではPEラインの号数に対して巻ける量の基準に差があります。ナイロンなどのようにバシッと換算できないため、大体100~150mを基準にしてみました。下の表を御覧ください。
PEラインの 太さ(号) |
シマノ(番) +(m) |
ダイワ(番) +(m) |
0.3 | – | 1003 120 |
0.4 | 1000S 約168 |
1003 100 |
0.6 | 2000S※1 150 |
2004 100 |
0.8 | 2500S 150 |
2506 130 |
1.0 | 2500S 110 |
2506 100 |
1.2 | 3000XGM※2 150 |
2510 約130 |
1.5 | 3000XGM 135 |
2510 150 |
2.0 | 4000XGM 150 |
2500 150 |
- ※1、Sはシャロースプール仕様です。
- ※2、XGMはエクストラハイギア+ミディアムディープスプール仕様です。
ややこし過ぎてもはや訳が分かりませんね。笑 PEラインはモデルによって同じ号数表記でもスプールに巻き切った時に差が出る場合がありますので、実際に巻いてみないことには分からないというのが現状です。
PEラインを上手に巻くには高速リサイクラーが便利
リールにラインを巻く時は、ラインが巻かれたプラスチックの透明リングスプールを適当な棒に固定してリールに巻き取ると思いますが、問題はその逆です。つまりリールからラインを抜き取るときが大変なのです。
特に釣り直前などになって使用するラインを変える必要が出た時、リールに巻かれた100m以上のラインを手で引っ張り出して綺麗に保管しておくなんて中々できないと思います。とんでもなく億劫な作業です。たいていゴシャゴシャになります。PEラインの下巻きなども巻くべき下巻き量が正確に分からないため、調整が難しいです。
この時、ラインを素早く巻きかえるツールなどがあると釣り直前にバタバタぜず重宝しますし、PEラインの下巻き調整などにも便利です。また、減ってしまったPEラインの下巻き調整などにも果敢にチャレンジすることができます。
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リールのボディーサイズについて
リールは幾つかのボディー用金型がサイズ別で用意されます。メーカーのカタログの自重の欄を見て番手間で大きく差が開くところがボディーサイズの違いを見分けるポイントです。シマノ製リールにはCというアルファベットが頭に付く番手のリールがあります。C3000などですね。これは「コンパクトタイプ」の3000番リールという意味を表しており、ひとクラス下のボディーに大型のスプールが装着されたタイプのリールです。
例えばシマノ15ツインパワーの1000番~2000番までは2000番クラスのボディーが使われ大体195gですが、2500番~C3000番は240g~245gとなり重量がアップしています。これはボディーサイズが違うためです。各リールで様々ですが3~4種類ほどのボディーサイズが用意されているようです。
なぜ数種類のボディーサイズがあるかというと、対象魚のパワーに対抗するための強度確保や飛距離重視大口径スプールに対応できるブレない軸を確保するための大型ボディーだったり、手首でキャストするような軽さや小径ガイドとの兼ね合いに応じた小型ボディーだったりと理由は様々です。
私はシマノのコンパクトボディータイプを好んで使いますが、今のリールはボディーの歪みやギアの噛み合わせなどリール全体の剛性が優れているため、オフショアのパワーゲームや磯の大物釣り以外で力不足を感じたことはありません。特にシマノのC2000やC3000は汎用性も高く重宝します。
リールのサイズまとめ
いかがでしたか?リールはラインと共に進化してきましたからどんどん複雑で分かりづらくなってきました。初心者のうちは浅溝スプールモデルには手を出さず、スタンダードタイプのものを買い求めたほうがよろしいかと思います。
スプールだけなら同じボディー間でサイズ違いの予備スプールを使いまわしできますから、後々必要になったら追加で揃えることが可能です。
サイズ換算は最初難しく感じますが、慣れてくると感覚的に掴めてきます。そして下巻きの技術などを覚え、糸巻き量の認識がだんだんラフになっていきます。笑
ダイワとシマノはライバル関係ですから今後も規格を統一することは考えにくいでしょう。そのため釣り初心者は最初どちらのメーカーのリールを扱っていくか決め、同じメーカーのリールを増やしていく方が分かりやすいかと思います。
最終的にはどちらのメーカーも使うようになると思います。あなたが今どんな魚を釣りたいかで購入するリールが変わりますのであまり難しく考えないでインスピレーションで決めてしまうのも手ですね。
何も分からなかった入門時代
私はルアーフィッシングから釣りという世界に入りました。当時リールに関する知識など皆無で釣具屋行ってもチンプンカンプン。店員に説明を受けても「???」な状態でした。
自分の好みなんて分からないし、リールの種類が多すぎてひたすら混乱です。重い軽いの基準もなくて漠然と意識していたのは見た目の大きさと値段だけでした…。
その時探していたリールはバス釣りとシーバス釣りに兼用可能なリール。釣りと接点のなかった私が書店でたまたま見かけた「今度の週末から!ルアー&フライフィッシング」という本の影響でした。
![]() 今度の週末から!ルアー&フライフィッシング―ロッドを握る手がふるえた瞬間、胸おどるファイトが始まる!!
スタジオ・ビーイング 永岡書店 1997-03
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この本を読んですっかりルアーフィッシングの世界に魅せられた私は居ても立ってもいられない状態になり釣具屋へ駆け込んだのです。そうして店員のアドバイス(殆ど理解できなかった)と自分の直感で決め初めて買ったリールが、今となっては絶対に買わないであろう(笑)SZM(上州屋)製の1000番クラスの小さな緑色の安物リールでした。
このリールはあらゆる釣りに使い倒しました。糸巻き量なんて知りません。多分小さなスプールに3号ラインぐらいを無理矢理巻いていた記憶がありますしライントラブルも多発していました。巻心地も重かった気がします。それでも初めての釣具でしたからとても気に入ってました。最後はまだ小学生だった弟に貸して一日でボロボロにされ、泣く泣く現役を退いたリールでした。※大切なリールをボロボロされた私は当然大激怒し、弟を本気でこっぴどく叱ったのは今となっては良い思い出です。
釣り人にとって釣具って思い出が宿りますから特別な存在になりますよね。感動の瞬間を共に味わった戦友のようなもんですから、傷付けられたらたとえ実弟でも怒ります。釣り人ってやつは大人げないですね。そんな大人げない釣り人の弟も今ではすっかり釣り好きになりました。
今から釣りを始める人へ
最後に、もし私が「今から釣りを始めたい!何でも釣りに使える最も汎用性の高いリールは?」とビギナーの方に相談を受けたら、シマノのNEWエントリーリール17セドナ1000をおすすめします。以前は13ナスキーC2000がおすすめだったのですが、在庫が無く高くなってしまいました。

以前おすすめだった13ナスキーC2000
その点、17セドナはが15モデルからチェンジして魅力が増しました。セドナはナスキーやサハラのコストダウンモデルです。そのセドナシリーズの中でも215gと抜群に軽い1000番クラスのスプール径が39mm→42mmと大きくなったので、一押しモデルとなりました。私の経験では、シマノリールのスプール径が42mmあれば海釣りで汎用性の高い2号ナイロンを使えます。
シマノさんのスプール大型化の流れは釣り人にとっては嬉しいことです。これにより、1000と2000の垣根が消滅したので、今後C2000(深溝)という型番はシマノのカタログから消えるかもしれませんね。因みに、セドナよりも安いエアノス1000やアリビオ1000は残念ながら39mmです。次モデルに期待ですね。
1000番とほぼ同じ仕様の17セドナのC2000Sはシャロースプール(浅溝)なので、2号ナイロンを50mも巻くことができません。ビギナーの方は、浅溝PE仕様リールは避けたほうが無難ですが、PEしか使わないというのであればC2000Sでも良いと思います。2000番にはHGSというハイギア仕様もあるのですが、ノーマルギアの方が汎用性が高いです。
入門用に最適なセドナにもいくつか欠点があるので、チョイとカスタムしてやりましょう。私が持っているのは15セドナですが、同じカスタムでいけるはずです。まぁ細かいことが気にならない人は良いのですが…。
シマノリール「セドナC3000HG」カスタム・ウォータープルーフドラグ化
シマノの1000やC2000サイズは釣り初心者が釣りたいとイメージするおおよその釣り物を1台でカバーすることが可能です(さすがに本格的な投げ釣りやショアジギなどは厳しいものがありますが)。私はC2000で管釣り、渓流ルアー、浮き釣り、ウキフカセ、団子、ちょい投げ、サビキ、メバリング、アジング、ソルト、手漕ぎボート、エギング、ナマズと何でも使ってます。
先代のセドナはスリムフィットボディーでしたが現行モデルはGフリーボディーとなりスタイリッシュです。金ピカのハンドルが少々気になりますが、デザインさえ気に入れば間違いなく買いでしょう。
以上釣り用リールのサイズ換算についてでした。
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